なつみ

漢字で書いたら“南津海”
山口県で生まれた柑橘。

現在ではみかんがよく育つ県で
広く生産されている。
4月~5月が旬。

なつみ

外皮はやや脆いけど、剥きづらくはない。
アルベド(白いスジみたいなの)も
まとわりつかなくていい。

じょうのう(小袋)は固く、
中にしっかり種も入ってる。
でも、とてもいい香りで
甘味がしっかりしてて、かなりおいしい。

ふつうのみかんと同じように
冬に収穫しても 全然おいしくなくて、
春まで樹にくっつけたまま熟れさせたら
とても甘い柑橘になった…

というわけで
“初夏に収穫するみかん” だから
“なつみ”というらしい。


上から


下から


断面。種あり。


今回は150g。
100g~170gが多いみたい。

温州みかんより大きくて
ヘタ側とおしり側で
味にずいぶん差がある。

ヘタのほうが酸味が強くて
おしりのほうはとても甘い。

どちらにしても味が濃くて
大味ではないことは確か。

なつみ_袋

およそ40年前から育成されてる
歴史ある柑橘にもかかわらず
生産量が増えたのは最近のこと。

まだまだ少ないけど
もし売ってたら ぜひ見てみてください!

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【なつみ tips】

カラマンダリンのクローン

「カラマンダリン」×「ポンカン」
の予定が
じつは珠心胚実生(しゅしんはいみしょう)
だったらしい。

柑橘類には 受精しない胚が育って
樹になってしまうものがある。
珠心胚実生とは その樹のこと。

カラマンダリンの木が受精せず
実をつけて芽生えて育ったもの。
ざっくり言うと
“なつみ”はカラマンダリンのクローン。

ただ、クローンといっても
突然変異は起こりやすい。

“なつみ”もやっぱり
カラマンダリンとは性質の違う果実。

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2023/07/25 追記

おととい…7月下旬に
ファーマーズマーケットで
大売り出ししていた。


これがまた 甘くておいしい。

6月半ばで終わりと思っていたけど
スーパー以外では見つかることもある。


今回は100g弱の小ぶり。

#果物 #柑橘 #山口 #春 #初夏