北斗

職場の伝票に「ホクトリンゴ」の文字を見たとき

思わず二度見 三度見してしまった。

“幻のりんご”と称される
超 激レアりんご。

ふじと印度の交配で
三倍体。
遺伝子の多くは ふたつペアで2nだけど 
北斗は3n。
ジョナゴールドや陸奥も三倍体。

三倍体は 基本大きい。
北斗もやっぱり大きい。

そして北斗は、シャキシャキしてて
風味豊かで、甘酸っぱくて
とてもおいしい。

だけど
つる割れ、尻割れ、芯カビ、アオコ…
売れない果実が多すぎる。

出荷の段階で 半分は売れない状態で、
今回つる割れのを 選んで買ってきたけど
これを 何も知らないお客様が買ったら
「傷んでるから 返すわ」
となってしまう可能性が高い 。
(とくに東京では)

芯カビに至っては お店に出荷されてしまうと
外見では まったく判別できない。

そして、りんごのわりに
日持ちもあまりしない。

作っても採算が取れないから
農家のひとは 作りたがらない。

お申し出の原因になるから
お店も あまり置きたがらない。

そして幻になった。

じゃあなんで 未だ
出荷され続けているかといったら
それだけ おいしい ということ。

一度食べたらファンになって
お客様の方から 探し求められる、
そういうりんごなんだ。

見かけたら絶対買うべし!