内から見る世界、外から見える世界
いつも同じ道を通って
いつも同じように往来する。
いつもの場所に
いつもの物がある。
決まった時間に
決まったことをする。
そうでなければ 私は
どこかに行ってしまった。
登校班のひと、一緒に帰るひと
みんなみんな
いつも歩いていく場所を
走って行くこともある。
私は そんなとき
意識が真っ暗なところに行った。
周りの風景が 真っ暗で
なにもない、道も家も田んぼもない
そんな風に変わったように見える場所。
ひとりで真っ暗なところにいて
言葉はしゃべれなくなって
体も自由にならなかった。
それをひとはパニックと言った。
正直
その言い方は嫌いだった。