フレーム
この世のなかで いちばん難しいモノ。
[エピソード1]
あの日、服のコーディネートを考えていた。
衣替えで片付けた上着が 必要だった。
押し入れに積み重ねた衣装ケースの
いちばん下段から ひっぱり出してきた。
押し入れから 一旦出した衣装ケース群を片付けていると、
「おい」と、母が来た。
なんとなく、穏やかじゃない雰囲気…。
「お父さんが『出ていくんじゃないか』って言いよるぞ」
・・なんのこと?
話を聞くところ
衣装ケースを出してくる=家出準備
・・になってるらしい。
父の頭の中では。
ええぇ。。。
少なくとも本気で出ていくとしたら
絶対、目につかないようにするよ。
[エピソード2]
久しぶりに暇な時間、
居間にいて、母の話を聞いていた。
相手は会話してるつもりらしいけど、
言葉を挟む隙がない。
「うん」「そうよね」「えぇ」
…くらい。
あのときは「そうよね」と言った。
それに対して母は
「そんな反論せんでも『そうね』って言っとればいいで」
・・・?
つまり、あれだ。
思い込み。
母は 私が反抗的だと思っている。
だけど事実は 一切逆らっちゃいない。
ただ “よ” がついてるだけ。
客観的事実が、心的現実に負けちゃってる。
そういえば、こどもの頃
「お父さんが死んでしまえばいいと思ってるでしょ」
…と、よく言われてた。
ヤだなぁと感じていたけど
こういうのって、変わんない。
いくら気をつかっても
相手の中で 私が厄介者であるかぎり
苦言が返ってくるわけで。。
いまだにわからないコトは
家族というもの自体、こんな危ういモノなのか
うちの家族が特殊なのか。
とりあえず…
この世のなかで いちばん難しいモノ。
それは“主観”にちがいない。