イモムシさん観察記録

うちの青虫アオちゃんが
サナギになる準備はじめた。

昨夜から 時々居眠りしつつ
糸かけに励んでる。

それにしても鱗翅目の幼虫
…便宜的にイモムシと呼ぶことにして
彼らの空間把握能力はすさまじいなぁと
いつも感心する。

捕獲して ビニール袋に入れて
テープで封をしたら
出入口付近にやってくるコが
けっこういる。

自分が閉鎖空間にいること。
出口の場所。
…どうやって認識しているのだろう。

視力は かなり個体差があるようで、
目の前に 急に何かが現れたとき
驚いて防御体勢とるのと
まったく意に介さないのがいる。

ただ、どちらも
出入口の場所はわかる様子。

また、たとえ目が良くても
360°見渡すわけではないので
空間に把握の役に立っているかどうかは
微妙なところ。

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ところで
イモムシって 毛虫じゃなくても
細かい毛が生えている。

身を守るためではない毛は
風の流れを感じるためにある
という仮定のもとに…

ふっと息を吹きかけてやると、
彼らはみんな キュッと身を縮める。

そういえば 以前
飼育ケースの蓋をちゃんとせず
寝てしまったことがあり、
その隙に脱走して
あろうことか 除湿機の送風口近くで
干からびかけてたコがいる。

終齢幼虫が 蛹化場所を探して
脱走するのはよくあることだけど
あのコは三齢幼虫。
まだ食草にしがみついてる時期だ。

あわてて食草のレタスに包んでやったら
いつのまにか復活して 事なきを得た。

そういうこともあって イモムシは
触覚で空間把握をしてるのではないか
と思っている。

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そこから派生して
イモムシの触覚はどの程度か
気になってきた。

人間が つついたら・・・
アゲハは角を出す。
コナガは大暴れする。
ウスタビガはキュウと鳴いて縮む。
その他多数は 大きな反応を示さない。

外部からの刺激を受けて
彼らは 何を感じているのだろう。

イモムシにとって 人間の指先は
それなりに強い圧迫感があるはずだ。

それより弱い刺激には
反応するのか、しないのか。

裁縫に使う木綿糸で くすぐってやったら
どうなるか やってみた。

結論からいうと 反応した。

木綿糸に向かって 頭突きしたり
逆に 避けるように動いたり
頭をもたげて 口を開けて
木綿糸を威嚇したり…

人間がつついたとき以上に激しく、
ふだんのイモムシからは想像できないほど
素早い動きだった。

個体によって反応する部位が違い、
背中だったり、体側だったり。
一方 脚のあるほうは
どの個体も 反応を示さなかった。

背中や体側にとまる
寄生蜂を追い払うための機能だろうか。
人間に触られたときとは
全然違う動きを見せた。

今回の実験で、少なくとも
人間が感じるかどうか わからないくらい
わずかな刺激も感じ取れることが
示唆されたと思う。

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やっぱり 繊細な皮膚感覚で
空間把握しているのかな?

協力してくれたイモムシさんたち
本当にありがとう!

次回は 食草の変化について
書けたらいいなぁ。

趣味

Posted by 禅寺丸