ダンデライオン

1ヵ月ぶりに、指導教官に会いに行った。

指導教官…「師匠」に、すべてを話した。

9月末の引越し。
辞めるに辞められない仕事。

6月まで勉強を続けていた
資格試験の受験をあきらめること。

師匠と離れていた間の生活。

フリーターの身分であり
しかも今の職場自体も
蜘蛛の糸に揺れている感じ。

過去も未来も「安定しないよね」と言われた。

「私の人生に、安定はありえないですよ」
と、不敵に笑って見せた。

「それでも、こんな続くと思わなかった」
師匠は言った。
今の仕事先の話。

師匠に勧められて学生時代、バイトを始めて
そのまま勤め続け
いつしか2年3ヵ月の年月が経っていた。

「勉強にしても、仕事にしても
続ける力はあるんだから
それを生かしていけばいい」

師匠は言った。

「また何かあったら、ここに来て」
「ありがとうございます」
私は軽く早口で答えたけど

ホントにうれしかったんだよ。

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『ダンデライオン』
by.BUMP OF CHICKEN(2002)

「お前は 俺が 怖くないのか
逃げないで いてくれるのか
吹き抜ける風と共に
一度だけ 頷いた」

学生時代の、師匠とのやりとりを思い出すと
この一節が思い浮かぶ。

もののけ姫に出てくる
“ディダラボッチ”風の 人生を見てきたから
「居る」「存在する」安心感は

何物にも代えられないと 思う。