浮き草
春休みが来て、子どもが多い。
私は、どっちかいうと子どもが苦手。
近くにいると、まして話しかけられなどすると
「うわぁ~」って、逃げ腰になってしまう。
昨日もカフェで、でっかい辞書を開いていた。
女性3人組が、隣の席に座った。
おねえさん…いや、おばちゃん?
大きな声で 仕事の話から、姑の愚痴から
おしゃべりに花を咲かせていた。
しばらくして5、6人の小学生が
「休憩しに来た」と言って、女性たちのところに来て
ワイワイ、ウロウロ。
ゲームコーナーに子どもを置いて
女性たちは、お茶しに来たらしい。
それにしても、公共のカフェで
家庭内さながらのやりとりが、展開されている…。
子どもはカフェから出たり、入ったり。
他の客がいても、お構いなしか。
参った。
小学生の男の子がひとり、私の机のそばに来た。
そして
「勉強してる」と、
ひとこと残して、どこかに行った。
…かわいいなぁと思った。
そう、勉強してるんだよ。
この歳になっても、必死に勉強してるんだよ。
わかってるね。
それならみんなに
「勉強してるから、静かにしよう」と伝えてね。
…などと、都合のいいことを考えたりする。
何はともあれ、見知らぬ小学生に
学習行動を強化されてしまった、27歳の春だった。