めぐりあい
ファミマから15歩程度学生寮側
彼はゆっくり道路を横切る。
人生2度目の邂逅だった。
そっと後ろから近づいてみる。
知ってる。
後ろにいても、私の存在に気がつくこと。
…じゃあ、どれくらいまで近づける?
ゆっくり動くその背後から
徐々に、徐々に距離を縮めて…
ヤツは軽く飛ぶように、すばやく身構え振り返る。
私もあわせて、後ろに飛び退く。
思った以上に、鋭い。
私が退くと、ヤツもたちまち前を向く。
しばらく顔をもたげて警戒した後
再びゆっくり進みはじめた。
黒と茶の網目模様に、三角の顔。
…15年ぶりかな。
マムシくん。