現代の とあるパラドックス
とりあえず「お盆休み」ということで
大学院生の弟Kが帰省した。
仕事の話をした。
Kも「ブラック」とか「社蓄」とか
なんか「大学の先生はみんな“研蓄”」とか
暇があれば いろいろ調べたり
なにやら変な造語をつくったり。
Kは薬学を研究していて
伯父さんが薬剤師。
Kに「修了したらどうするんか?」とか聞いてくるらしい…
でも、私らの生きてきた道って
BUMP OF CHICKENの『乗車権』の世界。
“当然”大学まで行って
…それで?
「Kは“何をして働きたい”っていう希望とか
なりたい職業とかある?」
「いや~よくわからない」
やっぱり。
おんなじだ。
最終的に社会人として生きていく。
その目標がないまま
ただレールがそこにあるから
ひたすらに走っている。
「勉強せよ。さすれば道は開かれる」
あやしい宗教みたい。
レールの…窓の外は見えるんだけど
それとどうかかわって生きているのか
わからない。
列車は止まらず、わかるすべもない。
かかわって生きている実感もない。
あぁ、これは運命だ。
たぶん ここから人生を開拓していくしかない。
レールは 外れてみて
裸一貫パイオニアになって
はじめて新世界は みえてくるはず。